クリスタル岩塩の魅力と真実について健康効果とその実態に迫る
クリスタル岩塩とは
塩水療法などで推奨されるクリスタル岩塩は、パキスタン太古の地層から採掘される、環境汚染などとは無縁の古代海水が結晶化した塩になります。
他の塩と大きく異なる点は、塩の立方体結晶の配列構造がダイヤモンドの様な緻密な特異な構造で元素同士がきれいに配列されており、そのため水に溶けやすくイオン化しやすいので吸収率の高いカラダに優しい塩だとされています。
なぜクリスタル岩塩というのか?
色々と調べてみましたが「クリスタル」の名前の由来は解説がありませんでした。クリスタルの従来の意味が水晶のような透明なガラスですので、恐らく岩塩の見た目がクリスタルの様だった為にクリスタル岩塩と命名されたのだと推察されます。
クリスタル岩塩はどこで取れる?
パキスタン太古の地層から採掘されるとよく説明にでてきますが、地理的にはヒマラヤ山脈西端に立地しているパキスタンの古代海洋地層から採掘されているようで、地層年代は約2億5千万年前と推定されています。
クリスタル岩塩の味は?
クリスタル岩塩を実際に食した方の口コミなどをみてみると・・・
- 「とにかくまろやか。」
- 「食材の美味しさを引き立たせる。」
- 「塩辛さよりも旨味の広がりを感じられる。」
- 「エグミがなく旨味が強い。」
などの内容をよく目にします。私が食した感想としては、日頃愛用している天日塩よりも味が薄いというか深みや折り重なった複雑な味ではない感じで、天日塩よりは精製塩に近い印象を受けます。ただ、塩水療法用に水に溶かした場合は天日塩でつくった塩水よりも幾分まろやか(体液に近い感覚)で飲みやすい感じの味でした。
クリスタル岩塩の成分は?
成分比較の為に、クリスタル岩塩・一般的な精製塩・天日塩(おすすめの浜比嘉塩)の3つの成分を記載しています。
クリスタル岩塩成分
- ナトリウム37.6g
- カルシウム45mg
- カリウム64mg
- マグネシウム36mg
精製塩成分
- ナトリウム39g
- カルシウム22mg
- カリウム100mg
- マグネシウム18mg
浜比嘉塩成分
- ナトリウム37.8g
- カルシウム 216mg
- カリウム410mg
- マグネシウム297mg
※ 3種類とも100gあたりの成分になっています。
上記成分をみていただいてわかるように、成分だけでいけばクリスタル岩塩は天日塩よりも精製塩に近い成分だといえます。
欧米では硬水と岩塩でミネラルバランスが成り立っているのに対して、日本では軟水と天日塩でミネラルバランスを成り立たせるようになっています。(ミネラル豊富な硬水と天日塩だとミネラルバランスが崩れてしまうので、硬水をよく飲む欧米ではカルシウム・カリウム・マグネシウムの含有が少ない岩塩を摂取しているとされています。)
クリスタル岩塩もれっきとした岩塩なので、カルシウム・カリウム・マグネシウムの含有率は天日塩より少なくなっています。
クリスタル岩塩に期待できる健康効果
なぜ健康志向の方に好まれるのか?
健康志向の方でクリスタル岩塩推しの方が多いのは、恐らく以下の2つの要素が大きいのではないかと思われます。
- “ うつみん ”こと内海聡氏が推している
- 環境汚染とは無縁の2億5千万年前の海水の結晶だから
前者に関しては、内海聡氏は医師の視点から医療の闇や健康に関する書籍などをたくさん出版されていて、その書籍の1つ塩と水に関する著書でクリスタル岩塩を推奨しているので、そのことが大きく関与していそうです。(内海聡氏が東京都知事選に立候補したことでSNS等で大きな反響を呼び、健康思考 = 内海聡 という図式の方が増えた。)
後者に関しては、(健康志向の方は)海の環境問題等にも敏感で、放射性物質や水銀などリスクの高い現代の海水よりも、環境汚染などなかった2億5千万年前の海水の方がカラダに有害な物質を回避出来ると考えられているからであると思われます。
クリスタル岩塩が怪しいと言われる理由
「クリスタル岩塩が怪しい」という言葉をよく耳にしますが、ネットの検索やSNSで調べてみても何が怪しいということは記されておらず、なんとなく怪しいというイメージが先行している様に感じます。
例えばSNSでクリスタル岩塩が怪しいと投稿している方の文言でいくと
- 「クリスタル岩塩にはガイアのエネルギーが凝縮されているから怪しい。」
- 「クリスタル岩塩ググったら現実世界の怪しい塩しかでてこなかった。」
- 「クリスタル岩塩の字面だけみるとあまりにも怪しい。」
- 「クリスタル岩塩の推薦者が怪しい電気機器とか壺の売人だった。」
などになります。
怪しいを裏付けるこれといった根拠も記されておらず、ただ投稿されているだけなので、なんとなく怪しいというレベルに過ぎないのではないかと思います。
私見推測になりますが、恐らくクリスタルというフレーズがスピリチュアル界隈でもよくつかわれるものなので、クリスタルという言葉に敏感な方が クリスタル岩塩 = スポリチュアルな怪しい岩塩 というイメージをつくってしまってクリスタル岩塩は怪しいになってしまったのではないかと考察できますね。
クリスタル岩塩をつかった健康療法
クリスタル岩塩をつかった健康療法は、クリスタル岩塩の特徴である水に溶けやすくイオン化しやすいというものを最大限に活かした塩水療法になります。
塩水療法に関しては下記記事にてメカニズムの解説をしているのでご参照ください。
実際に塩水療法を3ヶ月間行って私が感じた効果としては以下になります。
- 肌の乾燥が減少
- 睡眠の質の向上
- 疲労回復効果
- 腸内環境向上
- 腎臓機能回復
- 肝臓機能回復
塩水療法は毎日2~3ℓの水を飲まなければならず、慣れていない場合はトイレが近くなることが多く、睡眠時に目覚めてトイレに行くことがしばしばありましたが、1ヶ月もするとカラダが馴染んできたり、塩分と水の絶妙なバランスが解ってくる様になるので少なくとも1カ月位は頑張って続けていただくことがポイントになります。
健康の観点から岩塩と天日塩(海水塩)のどちらを選んだらいいのか?
岩塩はミネラルを含んでいないから天日塩(海水塩)の方がいいという理論は健康産業の中ではよく目にします。
上述した岩塩と天日塩(海水塩)の含有成分をみても解るように確かに岩塩はミネラル(塩化ナトリウム以外のマグネシウム・カリウム・カルシウム)を天日塩ほど多く含んでいません。
ミネラルを多く含んでいないから岩塩は精製塩の様によくないお塩だという意見もありますが、世界中で天然塩として食され続けている以上岩塩がよくないお塩ということはありえません。ただ、私的には日本人には天日塩(海水塩)の方が健康にいいのではないかと考えおり、その理由は大きく別けると以下の2点です。
- 岩塩は日本では採れない塩
- 日本人は軟水を飲んできた民族
前者に関して日本では岩塩の採掘に必要な岩塩層が存在しません。
日本で岩塩の存在が広く知れ渡るようになったのは、1997年の塩の販売自由化以降になるので岩塩の歴史は浅く日本人のカラダの細胞にはまだまだ馴染みのないものです。
後者に関しては、日本人は元来軟水を飲料水にしてきた民族であり岩塩と同様に硬水にはご縁がありません。(逆に岩塩を摂取してきた欧米では硬水がメインの飲料水となっています。)
大まかなミネラルバランス論議でいくと
日本人 軟水(ミネラル少ない)+ 海水塩(ミネラル多い)
欧米 硬水(ミネラル多い)+ 岩塩(ミネラル少ない)
といった感じで水と塩の使い分けによってミネラルバランスを保ちながら健康を維持しているということがいえます。
色々な考え方があるので、岩塩と天日塩(海水塩)のどちらがいいかという論議も人それぞれですが、私的には実際に岩塩のみを摂取する生活と天日塩(海水塩)のみを摂取する生活を3ヶ月ずつ別けて実験したところ、天日塩(海水塩)のみを摂取した生活の方があきらかに体調がよかったので、天日塩(海水塩)を選んだ方が健康にいいと考えています。
まとめ
健康産業や食品産業にいる方々は、健康にいいものを広めたいという信念をもって運営している方もいらっしゃいますが、残念ながら売ることが目的となってしまったり、妄信してしまったりすることで、健康とかけ離れたものを広めている方も少なくありません。
塩を含めて食と健康という分類ではビジネスとしても大きな需要があるので、健康にいいものから怪しいものまで幅広く色んな商品が存在しています。私にマッチしても他の人にマッチするとは限りませんし、私の今の状態でマッチしていても、年齢を重ねたり生活環境がガラッと変わるとマッチしない可能性も十分あります。
そんな中で健康にいいものをみつける1番のコツは自身の感覚です。
- いいと思った直感と実際につかった時の内臓の感覚。
- つかい続けてみてカラダの状態がどうなったかを理解する感覚。
これらの感覚を総称してジャッジすると自身の健康のサポートとなる良いモノに出会える可能性はグッと高くなるはずです。怪しいモノを掴まないためにも、ぜひ感覚を磨いてみてくださいね。