不眠解消に効果的な温熱と逆効果な温熱
厚生労働省の発表によると、眠りの悩みを抱えている日本人は5人に1人といわれています。
「布団に入ってもなかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」「寝ても疲れがとれない」など、不眠に悩む人も少なくありません。
不眠は眠れないという心理的なストレスだけでなく、日中に眠気に襲われたり、集中力の低下や自律神経の乱れなど、様々な悪影響を及ぼします。
すぐにやめるべき!不眠を誘う3つの悪習慣
体の冷えが眠りを妨げるというのは、誰でもイメージできるでしょう。しかし間違った冷え対策が寝付きを悪くしたり、深い眠りを妨げることがあるのです。
- 眠くなるまでスマートフォンをいじっている
眠る直前までスマートフォンやテレビの画面に集中すると、交感神経が優位なままになり、ますます眠りにくくなる上、睡眠も浅くなりがちです。就寝の1時間前には、なるべく画面を見ないようにしましょう。
- 夕食を食べ過ぎる
食事は就寝の2~3時間前に済ませるのが理想ですが、多忙で食事が就寝直前になってしまうこともあるでしょう。その場合は炭水化物など、消化の良いものを空腹感を感じなくなる程度に摂るようにしましょう。満腹になるまで食べてしまうと、胃腸の動きが活発なまま寝ることになり、睡眠の質が落ちてしまうのです。
- 寝酒を飲む
- コーヒーに含まれるカフェインや、タバコに含まれるニコチンが、寝付きを悪くする刺激物だということはよく知られていますが、実はアルコールも睡眠の質を低下させてしまいます。お酒を飲むとアルコールの鎮静作用で一時的に眠くなりますが、体内で分解されるとその鎮静作用がなくなり、目覚めやすくなってしまうのです。また利尿作用があるため、トイレに行きたくなって目が覚めてしまう可能性も高まります。
間違った温熱ケアが不眠につながることも
体の冷えが眠りを妨げるというのは、多くの人がイメージできることでしょう。
しかし冷え対策として行っている、間違った温熱ケアが寝付きを悪くしたり、深い眠りを妨げることがあるのです。寒さに怯えて次のようなことをしていないでしょうか。
入浴は就寝の2時間前までがポイント!
スムーズに眠りに落ちていくには、体の深部体温が下がることが重要です。入浴によって体温が上がると、体は上がった体温を下げようとします。
その際には手足から熱を発散しようとするため、手足があたたかくなって深部体温が下がっていきます。上がった体温は、1.5~2時間ほどで元に戻るため、就寝の2時間前に入浴を済ませるのが理想でしょう。
「時間がない」そんな人には足湯がおすすめ!
帰りが遅くなってすぐに就寝する必要があるなど、すぐに布団に入る場合は、足湯が効果的です。入浴で上がった体温は手足から発散されるため、足湯で足をあたためることで、深部体温を下げる効果を手軽に得られるのです。
首の後ろをあたためる
人によっては、就寝前に足湯をするのも難しいというケースもあるでしょう。そんな時は、濡れタオルを電子レンジでチンして、蒸しタオルにして首の後ろに当てて温熱ケアをしましょう。(温度要注意!)
首の後ろには、太い動脈や重要な神経が数多く通っています。蒸しタオルで首の後ろをあたためることによって、脳にあたためられた血液が届くと、脳は体から熱を発散する指令を出します。
そうすると熱を発散するために手足があたたまり、深部体温が下がって睡眠の準備が整っていくのです。
睡眠不足を解消して健やかな人生を!
生活習慣やストレスや病気など、不眠の原因は人によって様々ですが、誰もが快眠を求めていることでしょう。
としを重ねるにつれ睡眠の大切さを実感しております。
睡眠と体の仕組みについて理解を深めることで、質の高い睡眠をとって毎朝さわやかな目覚めから一日を始めましょう。