海外で禁止されている日本のお菓子とは?子どもを護るために知っておきたい食品添加物

私が小さい頃の教育方針の1つにお菓子禁止がありましたので、お腹が空いたら塩むすびをつくってもらったり、畑で人参をとってきたのを洗って食べるとか、何時代?という様な幼少時代を送っていました。
今思えばそれはすごく有難い教育だったと思いますが、当時は近所の子どもが美味しそうにお菓子を食べているのが羨ましくて仕方がなかったのを強烈に覚えていて、お菓子を食べない変わりに野菜を食べることは確かにカラダには優しいことですが、幼少期の子どもには少々酷なことなのかもしれません。
とはいえ、日本のお菓子事情は健康面からいくと決して良いとはいえず、海外で禁止されている日本のお菓子も多数あると云われています。
お菓子そのものが悪いということではないと信じたいところですが、海外でお菓子が禁止されている大きな理由は添加物など使われている成分が禁止されているから、そのお菓子の販売などが禁止されているということになります。
子どもが食べるお菓子をどう選別していくかは、どこまで意識するかの基準になってきますが、今回はお菓子を選別する時のもっとも基本的な基準として、海外で禁止されている添加物で且つお菓子に入っていることが多いモノを紹介していきますので、子どものお菓子選別の参考の1つとして活用してみてください。
海外で禁止され日本のお菓子に使用されている代表的な食品添加物
海外で禁止されている食品添加物はたくさんありますが、そのなかで日本のお菓子につかわれていることが多い食品添加物は以下になります。カラダにどんな悪影響の可能性があるかなども記述していますので参考にしてみてください。
真っ白に見せるための成分「二酸化チタン」
二酸化チタンは、お菓子の表面を白くコーティングしたり色を鮮やかにみせたりする成分です。ガムやホワイトチョコレート、ラムネなどにつかわれており、お菓子以外の用途としては…
- 日焼け止めクリームの紫外線吸収剤として
- 塗料やプラスチックなどの白色顔料として
- 光触媒作用により清浄器フィルターとして
などに活用されています。国際がん研究機関では発がん性のある可能性に分類されており、欧州連合(EU)では遺伝毒性の懸念から食品添加物としての使用が禁止されています。日本では今のところ食品添加物としても使用可能になっていますが、呼吸器からの吸入は有毒性が指摘されていて、安全性を見直す動きがでています。
鮮やかな赤や黄色の「合成着色料」
合成着色料は、食用赤色2号、食用赤色40号、食用黄色4号、食用青色1号など人工的に作られた色素で、キャンディーやチョコレート、ゼリーやグミやジュースなどで幅広く使われています。合成着色料がカラダに悪いとされる理由は…
- 非常に分解されにくい化学物質であること
- 発がん性や遺伝子への悪影響の疑いが拭いきれていないこと
- アレルギーのリスクがあること
などになります。アメリカやカナダでは1部の合成着色料がアレルギーのリスクがあるとして使用禁止、イギリスや欧州連合(EU)では、子どもの落ち着きや注意力に影響する可能性があるとして注意書きをつけないと販売できません。
日本では現在12種類の合成着色料が食品添加物として認められていて、注意書きの義務もないのが現状です。
トランス脂肪酸がたっぷり含まれた「部分水素添加油脂」
部分水素添加油脂は、ショートニングやマーガリンをつくる過程で発生し、トランス脂肪酸を多く含んでいて、ケーキや菓子パンやスナック菓子やビスケットなどにつかわれることが多いショートニングやマーガリンに含まれていることがあります。
心臓病リスクがあるとしてEUでは事実上禁止されており、アメリカでは2015年に安全と認められるリストから削除し実質的に使用を禁止しました。また台湾では2018年に食品への使用禁止、シンガポールでは2021年から製造・輸入・販売を禁止しています。
日本では法律による上限や禁止はなく、ビスケットやパイやチョコ菓子などで「ショートニング」「マーガリン」「加工油脂」といった名前で使われています。お菓子を選ぶときは、油脂の表示も気にしてみると安心です。
飲み物で問題になる「臭素化植物油(BVO)」
臭素化植物油(BVO)とは、柑橘系の風味を持つ清涼飲料水、オレンジ味やレモン味の分離を防いで安定させるための乳化剤や安定剤としてつかわれてきた成分です。お菓子にはいっていることはほとんどないですがジュースにつかわれていることが多い添加物です。臭素化植物油(BVO)がカラダに悪いとされる理由は…
- 人体に蓄積する可能性があること
- 神経系のダメージや皮膚や粘膜の炎症などの健康被害との関連指摘があること
- 大量摂取により生殖機能の影響が懸念されていること
などになります。欧州連合(EU)では認可されておらず、アメリカでは2024年に食品添加物としての認可を取り消しました。日本では今のところつかえますが、国際的に見ても今後なくなっていく可能性が高い成分になります。
子どものお菓子を選ぶ時のおすすめポイント
子どものお菓子として何を食べさせたいかは各家庭の範疇によります。私の場合はお菓子の食品表示をみてカタカナ文字が多ければまず購入を見送りますが、それをしていると購入できるお菓子はかなり限られてしまいますので、まずは最低ラインとして下記の食品添加物が入っていないかを食品表示欄で確認してください。
- 二酸化チタン
- 酸化チタン
- 着色料(2020年から天然着色料も含まれていおり、合成着色料との判別が出来なくなりました。)
- 水素添加油(これはEU諸国での表示義務で、日本では表示義務はありません。)
- 臭素化植物油(日本では表示義務はなく、ショートニングやマーガリンや加工油脂と表示されていたら注意が必要です。)
残念なことに海外で禁止されている様な危険な食品添加物でも日本では表示義務すらないものが存在するのが現状です。
食品表示欄をみて判別が難しい場合は、その会社のHPなどを調べてみるのがおすすめで、健康面や安全面でどんなことをアピールしているかなどをみていると、信用できる会社がどうかなど徐々にみえてきますのでぜひご自身で色々調べて判断してみてください。
まとめ
海外で禁止されている日本のお菓子という言葉はインパクトがありますが、正しくは海外では使えない食品添加物が日本ではまだ使われているという意味が本当のところといえます。とはいえ、カラダに悪影響があるため海外で禁止されている食品添加物が入っていて、且つ表示義務も曖昧な日本の制度上のお菓子には一定の警戒を行った方が良いといえます。
日本の食品添加物使用量は世界の何倍とも云われていて健康面からみると優秀な食品とはいえませんが、食品の流通量や購買の自由度は世界トップクラスですので、私たちは何を食べるか選ぶことが出来ますし、食べないことを選択することも出来ます。大切なことは社会に対して過度に否定的になるのではなく正しい知識や情報を仕入れること、SNSなどの情報に過剰に振り回されない様にすることです。子どもや自身の健康の為にも是非真実に近い色んな情報を調べてみてくだい。