水を2リットル飲んだら尿が透明になるのは大丈夫なのか?

毎日の水の摂取が大切ということは健康産業では常識的なことですが、健康の為の目安とされている、1日2リットルの水を飲むようにしたら、尿が透明になったという経験が1度はあるはずです。
ネットで調べてみると「腎臓が悪い。」「水の飲みすぎ。」などのワードが並んでいるので、不安になる方も多くいらっしゃるのですが、実は殆どの場合は心配いりませんし、透明な尿は体内の水分バランスが良好なサインであることが多いといえます。
今回は健康の為に水を2リットル飲み始めて尿が透明になったと心配されている方にむけて、ポイントを解説していきます。
そもそも尿の色は何できまるのか
尿の色はウロクロームという色素によってきましますが、この色素は体内の老廃物や代謝産物を水に溶かしたもので、濃ければ濃いほど黄色く、薄まれば透明に近づきますので、水分が不足していると尿の色は濃い黄色になり、水分をしっかり摂取していると透明または淡い黄色になります。
なんらかの疾患がない限りは、案外単純な理由で尿の色は決まっているといえますね。
健康のために水を2リットル飲んだら尿が透明になる理由
一般的に人は1日2リットル~2.5リットル程の水分を、呼吸・汗・尿・便などで失っています。(そのため、健康維持のために1日2リットルの飲むようにしましょうとよく云われています。)
もし、普段あまり水を飲んでいない人が急に1日2リットルの水を意識して飲み始めた場合、体内の水分バランスが整って、上述したウロクロームが薄まるので尿が透明になることは自然な反応になり、代謝がきちんと回り始めたサインということにもなります。
ずっと透明なら注意して欲しいこと
尿が透明だと代謝がきちんと回り始めて健康だということが云えるのですが、どんな状態でも透明の尿がでていれば健康とは限らず、ずっと水の様な尿が続く場合は注意が必要な時もあり、以下の場合は注意が必要です。
- トイレの回数が以上に多い(1日10回以上)
- 喉の渇きが強い
- めまいや倦怠感がある
- 水を飲んでいないのに尿が透明
こういった場合は、腎臓や抗利尿ホルモンの働きに異常がでている可能性もあり、健康的に水を飲んでいるのに、排泄過多になっていることもります。この様な場合は身体の芯や内臓が冷えていることが多いので、身体を温めることがおすすめです。
尿がずっと透明な場合疑われる病気
水を2リットル飲むと場合よっては水分過多になってしまい、尿が透明になり続ける場合がありますが、水をそんなに飲んでいないのに尿がずっと透明な場合は以下の病気が疑われます。
- 腎臓病 腎臓の機能が低下している場合、水分をうまく調整できずに尿が透明になることがあります。
- 尿崩症 抗利尿ホルモンの機能低下により、腎臓から多量の水分が尿として排出される病気。
※ 尿崩症に関しては、社会福祉法人済生会のページで解りやすく解説されていますので、気になる方は参考にしてみてください。
水分が足りているかどうかは尿の色が目安
上述した様な排泄過多になっていない場合の水分バランスの最も解りやすいバロメーターは尿の色になり、以下をある程度の基準にして水分量を調節するのがおすすめです。
- 無色~ほぼ透明 水分たっぷり(やや飲むすぎの可能性も有り。)
- 淡いレモン色 理想的な水分バランス
- 濃い黄色 やや脱水傾向(もう少し水を摂取したい。)
- 茶褐色~オレンジ色 脱水または肝機能に注意
因みに朝一番の尿はある程度濃くても大丈夫ですが、夜の尿が濃い場合は注意が必要になります。
1日2リットルの水を飲む際のポイント
水を飲む習慣がなかった方が1日水を2リットル飲み始めると、殆どの場合トイレが近くなってしまいます。(私も当初は頻尿と云われるレベルでトイレに行っていました。)私は身体が大きいので1日2.5リットル~3リットル位を目安に水を飲むようにしていますが、以下のルーティンを行っているので、1日の尿の回数は6回前後(一般的な尿の頻度は1日4回~7回。)で、平均内に収まって且つ健康面でも良好ですので、1つの目安として参考にしてみてください。
- 常温の水を飲む 白湯ならさらに◎ 冷たい水は夏でもNG
- 上質な水を飲む 手に入りやすい水の中ではクリスタルガイザー(青キャップ)がおすすめ
- 小分けにして飲む 1回で飲む量は200ml位までにして、とにかく細目に飲むのがおすすめ
- 必須な飲むタイミング 朝起きて・各食事前・入浴後・就寝30分前・その他汗をかいた後
- 濃度0.1%の塩水 水1リットルに対して塩1gをいれた塩水がおすすめ
※ 塩水に関しては、塩水を飲むことによる健康効果とは?の記事を参考にしてください。
まとめ
尿は身体の中の水の巡りを判断するのに有効な情報になります。上記で紹介した様な腎機能疾患などがない限りは尿の色で身体の健康状態を測れるものです。
水を2リットル飲み始めたタイミングで尿が透明になったのであれば、ほぼ間違いなく水を一気に飲みすぎていたり、水を摂取することに身体が順応していないだけで、重篤な病気などではないので安心してください。
上記で紹介した水を飲む際のポイントを意識すると、直ぐに淡いレモン色の尿に落ち着くので、ぜひ試してみてください。