肩こりがない人を知れば肩こり解消のヒントになる!
「肩こりがない人」は日本にどれぐらいの人数がいると思いますか?
「肩こりがある人」は3人に2人とも言われています。
女性の30~50歳代は約80%の人が肩こりを感じているようです。
となると、「肩こりがない人」は約20~30%です。
この少数派の人はどんな習慣やどういう意識を持って日々過ごしているのか?
「肩こりがない人」にフォーカスし、掘り下げて行きたいと思います。
肩こりがない人ってどんな人?
肩こりがない人に共通して言えることは...
『力んでない』
この一点です。
言い換えると、「無駄な力を使っていない」ということです。
つまり、「脱力」できていて、必要な時に必要な分だけ力を使うことができる人です。
では、無駄な力を使っていない人、脱力できている人の特徴を見ていきます。
肩こりがない人の特徴
上述したように「力んでいない」ことが肩こりのない人の特徴です。
- 無駄な力を使っていない
- 脱力できている
この2つがどれだけできているかで、肩こりがあるのかないのか、また肩こりの度合いが決まってきます。
これに深く関わってくるのが
- 姿勢
- 身体の使い方
この2つです。
肩こりが来ない人の姿勢と身体の使い方を簡単に解説していきます。
肩こりがない人の姿勢
上述したように『無駄な力を使わず脱力できる姿勢』が肩こりがない人の姿勢と言えます。
では、それがどういう姿勢なのか?
簡単に言うと、身体で一番重い頭の位置がどこにあるかです。
肩こりがない人は頭が背骨の上に収まっています。
さらに頭、丹田(重心)が基底面の中心に乗っかっている状態にあります。
ちょっと、難しいワードになるので図で解説します。
まず丹田(重心)とは下記画像の部分を言います。
次に基底面とは下記画像のように足を含む土台となる部分です。
この基底面に頭と丹田が収まり、背骨の上に頭が乗っている状態が無駄な力が抜けて、骨で立てる状態です。
つまり、脱力姿勢です。
この姿勢が取れていると肩こりにはなりません。
骨で立つというイメージや感覚がピンと来ない方は下記動画を参考にしてみてください。
肩こりがない人の身体の使い方
まず、上述した立ち方が基本姿勢となり、この立ち方ができた時に骨盤は適切な位置に収まり、背骨が立ち、胸郭(脊柱、胸骨、肋骨、肩甲骨、鎖骨を含む胴体部分)が骨盤の上に乗ります。
そして、肩こりがない人の最大の特徴は『腕の使い方』にあります。
その場で腕をグルグル回してみてください。
回し方は下記動画を見て真似してください。
今の感覚を忘れずに読み進めてみてください。
まず、腕がどこからどこまでと感覚的に認識しているかが非常に重要なポイントになります。
むしろ、腕がどこからどこまでなんて事を意識したことがないと思います。
多くの人は下記画像のように腕を捉えているのではないでしょうか?
この感覚で腕を動かしていると、腕の支点が赤い点のところになり、そこが支点になるということは土台となる肩の部分(青い斜線部分)に負担がかかります。
では、腕はどこからと捉えれば良いのか?
まず、下記画像をご覧ください。
身体の前面では1つ目の画像の赤い点(胸鎖関節)が腕の始まりとなります。
身体の後面では2つ目の画像の赤い斜線一帯から腕が始まる感覚です。
つまり、腕は胴体から始まっているイメージです。
このイメージを持つことで、胴体という大きいユニットの筋肉も参加することになるので、肩の負担が限りなく分散されます。
恐らく、腕が胴体から始まるという感覚がなかなかピンときづらいと思いますがイメージで動くことが重要です。
下記動画は腕グルグル回しの対比動画です。
上が腕を前者で捉えたイメージ
下が後者で腕を胴体から付いていると捉えたイメージです。
腕のスイングの大きさが違うと思います。
下の胴体から腕が付いているイメージの方が大きくかつ楽に腕の重みで勝手に回るような感覚になります。
この感覚を得られるようにイメージしてみてください。
肩こりがある人の特徴
肩こりがある人の特徴も押さえておくことで、いい姿勢の感覚はよりよくなります。
BADもGOODも再現できることでBADとGOODの境界がわかってきます。
これにより、GOODの姿勢の再現性が高くなります。
肩こりがある人は、肩こりがない人の真逆にあると思ってください。
- とにかく力んでいる
- 重力に負けている
この2つは相反している要素です。
肩こりがある人の特徴は大きく分けると2パターンあります。
では、肩こりがある人の姿勢を見ていきましょう。
キレイに見せようとしている姿勢
いわゆる見た目にキレイな姿勢を「作ろうとしている」ことが肩こりがある人の特徴です。
- 胸を張って背筋を伸ばす
- あごを引いて指先をピンと伸ばす
- 膝をピンと伸ばしてお尻を締める
など、世間で認知されている良い姿勢は全てNGです。
変に見た目に良い姿勢を作っている人は筋力を使って姿勢を作っていることになります。
つまり、無駄な力を使っていることになります。
筋力が必要な局面は歩く、運動、スポーツなど動作を行う時です。
姿勢を作るために筋力を使ってしまうとそれが知らず知らずのうちに、力みや疲れとなり肩こりを引き起こしてしまいます。
現代の習慣によって加速した猫背姿勢
また、パソコンやスマホ、ゲームの使用が増えたことによる猫背も肩こりへの影響は非常に大きいです。
猫背の人は頭が明らかに前方に突出しています。
よって、前に出た頭の重さを首や肩が支えなければなりません。
釣竿を想像していただければ非常にわかりやすいと思います。
釣竿はルアーや獲物の重さによって竿自体がしなります。
これが、まさに猫背と同じメカニズムで、ルアーや獲物の重さが「頭」、竿が「背骨」、持ち手が「骨盤」となります。
つまり、頭の重さに負けて背骨が丸まることになります。
結果、頭と繋がっている首と肩の筋肉が、頭の前方突出を止める役目を強いられ筋肉は常に緊張し、やがて肩こりを招きます。
肩こりがない理由
肩がこらない理由はここまでの内容でわかって来たと思います。
簡単にまとめておくと
- 無駄な力が入っておらず、脱力できる姿勢を習慣的にできている
- 腕を胴体から使えている
この2つが常にできていると、肩はこらないはずです。
お氣づきでしょうか?
『常に』がポイントです。
『常に』は無理だろう。と思いますよね。
それが普通の感覚だと思います。
『常に』を作っているのは習慣です。
習慣を変えるのは意識です。
今までの無意識の習慣を新たな意識によって変えなければなりません。
- 脱力して立つ
- 腕を胴体から使う
まずは、この2つを習慣化することから始めてみてください。
習慣が健在意識から無意識化ともいえる潜在意識に落とし込めるまでに、個人差はありますが約3~4週間と言われています。
これをボディマッピングと言います。
身体はある意味賢いので、人が最も長い時間行っている姿勢や癖をインプットします。
なので、新たな癖を上書きしないといけない訳です。
ちなみにここで言う意識は仕事をしている時、食事をしている時、何氣なく歩いている時、テレビを見ている時など、全ての時間です。
その意識レベルでの3~4週間です。
なので、人によってはもっと掛かってしまいます。
つまり、肩がこらない人はボディマッピングが正しい状態にあるということです。
肩こりがない人ときやすい人の違い
肩こりがきやすい人の具体的な特徴としては...
- パソコン作業している時に気づけば肩がすくんでいる
- 軽いものでもグーっと力を入れて握ってしまっている
など肩がこりやすい人、すぐに腕が疲れてしまう人は何をするにも力んでしまっている可能性が高いです。
つまり、習慣的に力み癖、固まり癖があるということです。
逆に、肩こりがない人は必要な時に必要な分だけ力を使うことができているという訳です。
肩こりのチェック方法
肩こりの簡単なチェックをしてみたいと思います。
以下の項目にいくつ該当するでしょうか?
- 基本的にデスクワークで、1時間以上座りっぱなしはざらにある。
- 車に乗る機会が多く1日合計60分以上は運転している。
- パソコンやスマホを見ている時間は1日を通して2時間は優に超える。
- 目が疲れやすい、かすみやすい。
- 頭痛が週に1回以上は訪れる。
- 立ちっぱなし、歩きっぱなし、家事などで腰が疲れる、もしくは痛くなる。
- 足を組む癖がある。
- 腕は常に上がりにくい。
- 家ではスリッパを履く。
- 運動は基本的に好きではない。
10の項目でいくつチェックが付きましたか?
- 0~2→肩こりはない、なりにくい
- 3~6→肩こりの傾向、やや肩こりを感じる
- 7~8→肩こりがあり、常に肩が重い
- 9~10→すでにひどい肩こりで場合によっては頭痛に悩まされている
※あくまで、この数字は目安なので、当てはまらない場合もあります。
肩こりは慢性的なもので、日ごろの生活スタイル、行動習慣、動作の癖によって起こります。
肩こりに「なりやすい人」「なりにくい人」の動作チェック
では、肩こりになりやすい人、なりにくい人かどうかを動きでチェックしていきましょう。
①腕を身体の前から頭の上に上げてみましょう(挙手)
- 腕の付け根が痛い、または引っかかる感じがある場合は肩こり傾向。
- 腕の付け根に痛みや引っかかりはないが、耳の後ろまで手が上がらない場合は肩こり傾向。
②手を背中の後ろで繋いでみましょう
手が繋げるのはベスト、手と手の隙間が自分の手の大きさぐらいなら十分。これに満たない場合は肩こり傾向。
片方は届くけど、もう一方は全く届かない左右差が大きい場合が最も肩こり傾向。
肩こり改善ストレッチ
上記の動作チェックで引っかかった人はこれから紹介するストレッチを試してみてください。
身体の中心となる背骨のストレッチ
背骨が硬いと肩甲骨は動きづらく、肩甲骨が動きづらいと肩は必然的に動きづらくなります。
肩甲骨周りを緩めるストレッチ
肩甲骨周りが硬いと肩の動きに制限がかかりやすくなります。
肋骨を緩めるストレッチ
背骨に肋骨はついていて、肋骨の上に肩甲骨が乗っているので肋骨の動きが悪いことも肩の動きに影響を与えます。
肩こりの温め方
肩こりになりやすい人、肩こりがある人は基本的に姿勢が崩れており、それを支えるためにすごく頑張っている筋肉、まったく働かない筋肉に分かれ、バランスを欠き頑張っている筋肉が硬くなり血流が滞ります。
硬くなった肩周りを温めることで筋肉の血流は回復します。
温め方は別の記事にまとめていますのでそちらをご参照ください。
ただ、温めるだけでは対処療法になります。
やはり、根本解決は生活習慣、姿勢改善などが必要です。
その他に合わせて読んでいただきたい肩こりについてのリンク
「肩こり」に海水温熱が効果的 !毎日悩んでおられるあなたへ!>