冷え性改善に効果的な温熱ケアとは
健康な身体を維持するのに「冷え」は大敵です。
寒い冬場だけでなく、夏場もエアコンの冷えによる身体の不調に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
夏でも冬でも、どちらにせよ「冷え性」は、体に不調をもたらしやすくなります。
冷え性の仕組みと、温熱によって体をあたためることの重要性を知って、1年を通して冷え知らずの体を目指しましょう。
冷え性のタイプは大きく3タイプ
冷え性には大きく分けて3つのタイプがあります。
1熱を生み出せいない冷え性
体の熱の60%を生み出す筋肉が少ないせいで、全身をあたためるほどの熱を生み出すことができない冷え性です。
2熱を巡らすことができない冷え性
筋肉量は十分でも、筋肉が生み出す熱をうまく体全体に行き渡らせることができない人に多い冷え性です。
3体温調節ができていない冷え性
スマホやPCの画面を長時間見ることによる、自律神経の乱れから体温調整がうまくいかなくなるタイプ がこれに当たります。
暖かい料理でも体を冷やしてしまう食べ物
先にお伝えをした、「冷え性の3タイプ以外」の要因として、温めて食べても体を冷やす効果を持つと言われる食べ物があります。
東洋医学では、体を温める食べ物を「陽性」、冷やすものを「陰性」と分類しています。
大まかには、
- 夏野菜
- 土の上にできる野菜
- 葉物野菜
などが体を冷やすといわれています。 逆にショウガをはじめとする、体をあたためる効果がある食べ物も存在します。
【陽性】体を温める食材
人参、ねぎ、ごぼう、れんこん、かぼちゃ、しょうが、にんにく、山芋、ふき、こんにゃく
りんご、ぶどう、さくらんぼ、オレンジ、いちじく、あんず、もも、プルーン
【陰性】体を冷やす食材
レタス、キャベツ、白菜、ほうれん草、小松菜、きゅうり、トマト、ゴーヤ、もやし、オクラ、大根
バナナ、パイナップル、マンゴー、すいか、みかん、レモン、キウイ、メロン、梨
冷え性緩和のために心がけたい3つの温熱セルフケア
冷えを緩和するために厚着をしたり、温かいものを食べたり、お風呂に浸かるという温熱ケアを行っている方は多いでしょう。
しかし押さえるべきポイントをきちんと押さえることで、その効果をいっそう高めることができます。
入浴でのポイントはぬるめのお湯で!
冷え性対策の温熱ケアといえば、まずお風呂を思い浮かべる方も多いでしょう。
熱いお風呂に肩まで浸かると、とてもあたたまったように感じます。
しかし熱いお湯には、短い時間しか浸かっていられません。
人間の体は体温が急激に上昇すると、自律神経が急激に上がった体温を下げようと働くため、かえって体温を下げてしまうことがあるのです。
温熱で冷えをとる、お湯の最適な温度は、湯船に全身で15~20分浸かっていられる程度が良いでしょう。
しっかり血液があたためられ、血管が拡がることにより、体の隅々まであたためることができます。
3つの首だけでなく、お腹をしっかりあたためる
冷え性の緩和には、皮膚の薄い3つの首「手首」「足首」「首」を温めることが効果的といわれています。
しかしもうひとつ忘れてはいけない箇所があります。それは「お腹」です。
お腹には重要な臓器が集中しており、血液もたくさん巡っています。
そのお腹を腹巻きやカイロを貼って温めると、そこで血液があたためられ、あたためられた血液は全身を巡ります。
こうして冷えた手足も血液によってあたためられるというわけです。
夏場でもエアコンの冷気で寒さを感じたら、上着を羽織ったりストールを巻くだけでなく、薄手の腹巻などでお腹をあたためるようにしましょう。
暖房器具はなるべく下半身をあたためるものを使う
体の冷えをとるには、血液をあたためることが重要です。
実は体内の血液は約70%が下半身に集まっているといわれているため、暖房器具も下半身の血液をあたためられるものを選びましょう。
天井近くに取り付けられたエアコンの温風はすぐに上へ流れ、頭は温かいのに血液が多い下半身は冷えたままになり、なかなか体が温まりません。
下半身を集中的にあたためるには、コタツや湯たんぽが効果的です。
特に湯たんぽは空気を暖めるわけではないため、部屋が乾燥することもない健康的な暖房器具として、再び注目されています。
普段から体を温めることを意識することで体は変わります!
冷え性の緩和にむけて一番に考えたいことは、とにかく全身をめぐる血液をあたためる温熱ケアです。
血液をあたためると血管が拡がって血行が良くなり、あたためられた血液が手足の先まであたためます。
このことを普段から意識して、冷え性と無縁の毎日を過ごせるようにしましょう。