海水温熱療法が不眠に効く深層メカニズム

眠れないというのは、脳が静まらない・カラダが冷えている・神経が張りつめているなど、色んな要因が絡み合って眠るための条件が揃っていない状態になりますので、不眠はただの寝不足じゃなく緊張のスイッチを切れずに一晩中走り続けている神経の過活動と表現することができます。
このことから、不眠とは脳とカラダがズレたまま朝を迎えることになり、海水温熱療法は、その緊張スイッチをカラダから直接切り替えて脳とカラダを統合する施術だと定義づけることも可能です。「ちょっと何言ってるか解んない。」ので以下に嚙み砕いて解説していきます。
自律神経のブレーキを体温で優しくかけ直す
眠るためには交感神経(昼の神経)から副交感神経(夜の神経)への切り替えが必須ですが、現代人は常に目も脳も働かせすぎているので夜になってもなかなかブレーキが効かない状態です。
海水温熱療法で深部体温を一時的に上げると、その後にカラダが熱を放散しながら冷めていく流れが生じて、その流れのなかで副交感神経が優位になりやすくなります。これは赤ちゃんがお風呂からあがった時にコトンと眠りにつくのと同じ原理になりますが、熱が冷める過程で、眠りの波にふわっと乗れるようになることであり、カラダが自律神経の切り替えを再構築するきっかけになっていきます。
深部からの温もりが睡眠ホルモンを後押し
カラダが冷えていると眠りを促すホルモン(メラトニン)がうまく分泌されず、特に腹部や骨盤内の冷えが強いと、ホルモンバランスや自律神経の調整にも悪影響が出やすいとされています。
海水温熱療法では、表面だけでなく内臓そのものをじっくりと温めていくことが可能な施術になりますので、内側からボカボカと温まる深い安心感を呼び起こすことが可能です。温まった体内ではホルモン分泌もスムーズに行われ、結果として自然に眠気が訪れる土壌が整っていくことになります。
思考が止まらない様るに感じるカラダを呼び戻す
不眠に悩む人の多くは布団に入ってからも思考が止まらない人が多く「眠れない。」「明日が心配。」「なぜ眠れない。」いう負のスパイラル、頭だけが働き続ける悪循環へと飲み込まれていきます。
海水温熱療法の魅力の1つは、熱が強制的に思考からカラダの感覚へ意識を引き戻してくれることにあり、じんわりとかじゅわっと熱がカラダの中に染み入ってくるその瞬間、頭の中の思考は一瞬ストップし「今、感じている。」というセンサーが再起動します。この思考が休んでカラダに戻るという体験こそ、脳とカラダの統合であり眠りへの準備となります。
皮膚と呼吸と神経の再調律で眠れる環境をカラダの中につくる
海水温熱療法では皮膚が繰り返し温められることで呼吸が自然に深くゆっくりになっていき、これは皮膚から自律神経にアクセスしている証拠でもあります。皮膚は露出した脳とも言われるほど、神経と直結した臓器ですので、この皮膚へのリズミカルな熱刺激はやがて呼吸・心拍・体温・脳波すべてを眠りモードに再調律してくれるものになります。即ちこれは施術を続けていくうちに眠れるカラダが出来上がっている状態になるということに繋がっていきます。
まとめ
眠れないのはカラダからのメッセージであり、温熱は眠りを思い出させてくれるもの。
眠れない夜は心とカラダがちぐはぐになっているサインと云えますし、海水温熱療法はそのズレを熱のリズムでやさしく整え、眠りとはこういう感覚だったねと、細胞レベルで思い出させてくれるものと云えます。何かに頼ったり依存して無理やり眠らせるのではなく、眠れる自分に戻せることができればカラダも心も満たされていけそうですね。